物語のはじまりは、200年前にソ・ギョンが残した氷の石。
チン・ソルランのように盲目で強い神力を持ち、チン家の長女として生まれたチン・ブヨンは、200年前と現在とをつなぎ、氷の石の秘密を解くための重要人物でした。
そんなブヨンの生い立ちとナクスの関係を、ムドク、ヨンと共に改めてまとめてみました。
ブヨン生い立ちの秘密
本来は死産するはずだったブヨン。
チン家の血を途絶えさせたくないチン・ホギョンは、鎮妖院に封印される氷の石を使い、ブヨンの魂を呼び戻して欲しいとチャン・ガンに懇願。
結果チン・ソルランのように盲目で、水の気を感じることができる強い神力を持つ子として誕生。
10年前チン・ムは、師匠チャン・ガンが敬天大湖に封印した氷の石を見つけるために姪の神力を利用。
ブヨンは、チャン・ガンの子だと思い込んでいた、父チン・ウタクも何の罪悪感もなく加担。
氷の石発見直後、そのまま敬天大湖に投げ出されたブヨンは、死んだものとされていた。
ナクス/ヨン生い立ちの秘密
天附官の数星職であり、官主チャン・ガンの親友でもあった、父チョ・チュンの元すくすくと育つが、20年前松林総帥パク・ジンが父を斬るのを目撃、一家全滅してしまう。
まだ幼かったヨンは、松林への復讐心を胸に生きることに。
父の死後、チン・ムに拾われタニャン谷で修練しながら育つ。
チン・ムの指示のもと、還魂した後の術士たちを斬る、天下一の刺客ナクスとなる。
ムドク生い立ちの秘密
死んだと思われたブヨンはサリ村の老婆に助けられ、死んだ孫と同じ名前ムドクとして生活。
松林との戦いでパク・ジンに致命傷を負わされたナクスは、逃れるためサリ村でムドクに還魂。
傍にいた女性に還魂したはずが、なぜか盲目で非力なムドクに還魂してしまい、術士としての力は失ってしまうが、ムドクの目は見えるようになる。
チソル楼で出会ったウクは、一目でムドクがナクスの還魂人であることに気付く。
ウクの侍女であり師匠という、滑稽な都城での生活がはじまる。
修練を重ねることで、お互いなくてはならない存在となり、次第に惹かれ合っていく。
ウクとの婚姻も決まり幸せの絶頂だったムドク。
しかし、ムドクがナクスの還魂人だと気付いたチン・ムは、再びムドクを刺客に仕立て上げ、死へと追い込む。
暴走したムドクは、還魂人の墓場といわれる敬天大湖に身を投げるが、チン・ホギョンの計らいにより引き上げられる。
ナクス復活の秘密
ここからはシーズン2のはじまり
ムドクが実はブヨンだったのか。
真相解明のためチン・ホギョンの命で、鎮妖院の術士たちにより引き上げられたムドクの身体。
引き上げられた身体は、水の気を失うもかろうじて生きている状態。
助けるにはブヨンが抑えるナクスの気を使う必要があるが、そのためにはブヨンの魂を消滅させるしかなかった。
その後、長女ブヨンとして3年間ホギョンに鎮妖院に閉じ込めらる。
その間、神力が弱まった体の暴走を避けるため、顔だけはナクスへと変化。
ナクスの顔を知らないウクと、過去の記憶を失ったブヨンは、お互いに会っても気付かないが、魂で惹かれ合っていく。
神力が完全回復する前に、自分が何者だったのか、わかりはじめたブヨン。
ウクの傍にはいられない罪深さにも気付き、ナクスとしての記憶が消え、このままブヨンとして生きることを受け入れる。
傍牌を守るべく向かった鬼島が最期と思うも、ウクに正体を知られた上に戻ることになる。
ブヨンの強い神力が戻るということは、ソルランが復活するということ。
予言通り、ナクスの記憶は消され、強い神力が戻ったブヨンとウクは、世の平和のため火の鳥と戦う。
1年後、再びナクスの記憶が戻り、鎮妖院長女として、妻として、混乱で逃げ出した妖器たちを、ウクと一緒に回収する生活のブヨン。
夢に見た公認の夫婦生活。
まとめ
還魂術による王室、天附官、松林の男たちの戦いで、最高ヴィランはチン・ムのように思っていましたが、悲劇の元凶は鎮妖院チン・ホギョン。
跡継ぎを残して、鎮妖院を守りたいのはわかるが、何のために守るべきなのか、大切なことを忘れ過ぎている。
そして、それに乗っかる異母姉弟のチン・ムと、劣等感だらけの婿チン・ウタクとその姉。
しょうもないチン家の不祥事ゆえに、チン・ソルランが後始末するのは、あたり前にも思えるし、邪術に目がくらんだ官主チャン・ガンについても、ウクが後処理するのはごもっともな気が。
王に王妃、万長会と、見本であるべき大人がしょうもなく、責めもせずに後処理に追われる世子や天下四季たち。
こうしてまとめてみると、ディスり要素も満点ですが、ソルランの封印を解くという点では、チン・ホギョンはなくてはならない存在。
イ先生が、チン・ホギョンの欲に手を貸すのが不思議でしたが、ソルランが見た未来の混乱を見越してのことだったのか。
200年前の混乱を鎮める際、ソ・ギョン(光)を支えたチン・ソルラン(影)。
光輝くためには、必ず影がつきまとい、影があってこそ輝く光。
ソ・ギョンと同じ帝王星のもとに生まれたウク(煌)にも、陰で支え輝かせてくれる絶対的存在が必要と、転生して見つけたのがナクスことヨン(影)。
ナクス還魂後も、神力を使いさまざまな面でナクスを支え、間接的にウクも助けることで、未来の混乱へと備えていたソルラン。
つまり、ソ・ギョンとソルラン、ウクとナクスのように、ナクスとソルランも陰陽関係にあり、ナクスの陰に隠れて過ごすも、時が来たら表に出て、ウクを支えるつもりだったよう。
ナクスを隠れ蓑にせず、直接ウクに関与してもよさそうなのに、そうしなかった、またはできなかったのは、ソ・ギョン愛するゆえだったのでしょうか。
ナクスの毒気を取り除き、デスノートを取り上げ、力を失わせてまでウクの傍にいたいと思わせたのに、シーズン1のラストでまさかのリセット状態。
一度は絶対的存在となったウクとナクスですが、いざ混乱が起きた時に、ウクの傍にナクスがいなければ、これまでの努力がすべて水の泡。
ソルラン計画リブートのシーズン2。
イ先生が何故ウクとナクスの関係を見守るのか、何故あの方に選ばれたと発するのか。
未来の混乱までに、一度離れたふたりを何としても戻さなければならず、陰陽玉で引きつけてみたり、イ先生も協力していたように思います。
ソ・ギョンが残した氷の石は、時を越えてソルランを蘇させるためだった。
ならば、やはりウクとナクスは、世の安泰を願うソ・ギョンとソルランの、壮大な計画に利用されていたのでしょうね。
ソルランの末裔が最高のヴィランと化すのは、もしかしたら他の一族を悪者にしたくなかったのかも、と捉えてみたりもして。
再視聴するほどに、新たな解釈が出てきそうな罪深き脚本。