『都会の男女の恋愛法』キスシーン感想
都会の男女の恋愛法(全17話)
도시남녀의사랑법
Lovestruck in the City
KakaoTV 2020年
日本初放送:Netflix 2020年月12月
IromegaR評価
ストーリー
キスシーン
ケミストリー
演出:パク・シヌ
脚本:チョン・ヒョンジョン、チョン・ダヨン
出演:チ・チャンウク、キム・ジウォン、キム・ミンソク、ソ・ジュヨン、リュ・ギョンス、ハン・ジウン
時代と共に変化する都会の男女の恋愛観をリアルに描いたWEBドラマ
このから先は超ネタバレのためご注意下さい
「都会の男女の恋愛法」感想
キャスト
チ・チャンウク(ジェウォン役)
最近はラブコメ続きで、自身もコメディ向きだというのが、いまいちしっくりこなかったチ・チャンウク。
今回は相手役がキム・ジウォンとのことで、期待が高まりましたが、ここまではまったのは「ヒーラー」以来かも。
低音ボイスでまくしたてられる情緒不安定な台詞回しと、色気を生かすパク・シヌマジックがお見事で、こんなチ・チャンウクがなぜこれまで見られなかったのか不思議なほど。
憧れの脚本家とタッグを組めたのも大きかったのかもしれませんね。
ヤンヤンでのロマンスはもちろん、再会したウノへのアプローチや心を整理していくさまは、とても共感を持てました。
キム・ジウォン(ウノ役)
小さな体から発せられるオーラが半端ないキム・ジウォン。
すべてがうまくいかなかったウノ、ヤンヤンでのソナ、ソナであったことを隠して暮らすウノ、そしてすべてを暴露して解放されるウノ。
元々、雰囲気だけで表現する上手さは感じていましたが、仮面の下の複雑な心理描写は格別でした。
情愛から負のオーラの醸し出しまで見事で、ゆえに癒され、愛おしさも憤りも感じましたが、いくつもの人格を見せるウノには、ジェウォンでなくても翻弄されましたね。
キスだけでなく諍いでさえも、チ・チャンウクとのケミが素晴らしすぎて、見とれてしまうシーンも多かったです。
キム・ミンソク(ギョンジュン役)
まだまだ若いと思っていたキム・ミンソクも無事兵役を終え、30代初のドラマ復帰。
ロマンスシーンも嬉しいし、軍服姿は「太陽の末裔」以来かしら。
ジェウォンとはいとこでありながら、女性に対する寛容度は時代錯誤なギョンジュン。
内面を見つめたジェウォンと世間体にこだわり続けてしまったギョンジュン。
リニとのケミは本当に可愛くて、うまくいって欲しかったですが、韓国の恋愛過渡期を象徴するようなカップルでもありました。
つき合いが長いからこそ、イタい結果になってしまった気がしました。
ソ・ジュヨン(リニ役)
同時期に主演の「美しかった私たちへ」も配信中だったので、観ない曜日はないくらいの売れっ子でした。
まだまだ制服が似合うほどの童顔新人だと思っていたので、リニの29歳設定はびっくりだったのですが、こちらのほうが実年齢に近いんですよね。
現代女性を象徴するかのような自由度の高い存在。
まくしたてるギョンジュンを、知らん顔で無視しまくるエンディングの演出も、なかなか芸が細かかったですね。
似ているパク・ギュヨンや、チェ・スビンらが出てきた頃とも違う、独特のカラーを持つ女優さんなので、今後もどんな役を演じるか楽しみです。
チュ・ギョンス(ゴン役)
「梨泰院クラス」の喧嘩っ早いスングォンも悪くなかったけれど、落ち着きあるゴンもとっても似合っていましたね。
異性の友達を安心させ、恋人には物足りなさを感じさせてしまうゴン。
優しさと優柔不断は紙一重で、接する女性のとらえ方次第なんですけどね。
ちょっと空気が読めない感じも、個人的にとってもお気に入り。
今度も善悪どちらでも素敵な顔を見せてくれそうですね。
ハン・ジウン(ソンヨン役)
「恋愛体質」のハンジュとは全く気付かなかったハン・ジウン。
ソ・ジヘに似のぶっ飛んでる感じが何とも憎めなかったですが、もう少しゴンとの甘い時間があってもよかったかも。
- イ・サンウ(ピン)
ホームドラマの顔ですが、親友役などで登場すると嬉しくなる俳優さん。ジェウォンにサーフボードづくりを教える工房店主という設定もイイ。 - パク・ジンジュ(ララ)
ソナのバイト先店主。ピンのパートナーでもあり、自由な2人の生き方も、アバンチュールなヤンヤンを盛り立てていいましたね。 - イ・サンユン(ギョング)
長身で落ち着いた雰囲気が大型犬のようでもあるイ・サンユン。ジェウォンが嫉妬するのもわかるほど、ソナとは親しげでしたね。 - ミンホ(ドンシク)
除隊後復帰作。相変わらず小さなお顔で警官姿がとってもよく似合っていました。 - ホン・スジュ(ヘナ)
最終話で彗星のごとくあらわれたドンシクに片思いする美女。 - チャン・セヒョン(ソンウ)
ここでもキム・ソノのえくぼが見られるとは。正統派からぶっ飛んだ男子まで、本当に演技の幅の広さを感じます。
演出×脚本
ドキュメンタリータッチは、いかにもWEBドラマっぽいのに、映像は明らかにパク・シヌの世界。
チ・チャンウクのセクシーさと、キム・ジウォンの瞳に映る光さえも逃さないようなカメラワークはさすがですね。
「嫉妬の化身」「ボーイフレンド」「サイコだけど大丈夫」の名キスシーンとはまた違った演出と、豪華カメオ出演に引き込まれる序盤。
現在と過去の回想に飽き飽きしそうなところで、新たに展開を加える「ロマンスは別冊付録」チョン・ヒョンジョンの脚本。
これまでの韓国ドラマのように、予想通りに展開しないあたりは、まさに「都会の男女の恋愛法」というタイトルがぴったりで、世間体だけに左右されない、時代と共に変化し続ける韓国の若者たちの恋愛観・人生観が、しっかりとらえられていました。
ひと昔前ならあのエンディングはなしだったでしょうね。
最終話ではまさかのドンシクの恋模様。
ドラマ復帰のミンホへの愛情がとても感じられるラストは、よい意味で裏切られました。
「都会の男女の恋愛法」キスシーンまとめ
チ・チャンウク キム・ジウォン
(ジェウォン×ウノ)
2話キス
序盤から濃厚なファーストキスや初夜キス。
サーフインを楽しむシーンでさえ、お互いの思いがリアルに伝わる演出。
映像の美しさやキャンピングカーの内装まで、パク・シヌの世界に一気にひきこまれますね。
4話キス
結婚式を挙げ幸せいっぱいのキス。
法的効力がないゆえに、のちにちょっとした物議を醸しだすことに。
5・7話キス
サーフボード工房でのじゃれ合いキス。
サーフボードやカメラに詰まる思い出の大切さがわかる回想シーン。
9話キス
キャンピングカーの前で愛を育むふたりのキス。
バカンスのジェウォンと自身を偽りながらも解放的なソナ。
知れば知るほどせつなくなる2人の思い出の数々。
14話キス
ウノの車にわざとぶつけるジェウォンと言い争う中、感情が高ぶったウノからのキス。
好きな子をいじめるような、ジェウォンの子供じみたアプローチの数々は、微笑ましかったですね。
車のサイドミラー越しに映るふたりが美しい。
16話キス
やっと素直になれたウノとそんなウノを受けとめるジェウォンの相思相愛キス。
存在を偽ったウノは悪いが、内面を好きになったジェウォンには関係ない。
そもそも恋のはじまりなんて、相手の一部に惚れこむだけ。
ウノの許しには、チョン・ヒョンジョンの脚本の深さも感じます。
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