誰もが無意識に犯しているであろう日常の罪の怖さと許し「LINK:ふたりのシンパシー」
「LINK:ふたりのシンパシー」(2022)
Disney +独占配信 → 韓国ドラマ配信リスト
子役時代「幻の王女チャミョンゴ」「名家」以来の再共演、いまや実力派のヨ・ジング×ムン・ガヨンのケミに期待が高まりましたが…
最後まで見続けたら、まさかの大どんでん返し評価
「LINK:ふたりのシンパシー」感想
- 現代劇ではしっくりこなかったヨ・ジング
- 心の声が漏れるほんわか女子ムン・ガヨン
- 売れっ子過ぎるクォン・ヒョク
- アン・セビンをはじめてとする子役たちの名演技
- 盛り上がりそうでそうでもない淡々とした演出
- 一気に事件解明へと向かう終盤と美しいラスト
- 最終話まで視聴できるかが鍵
主演のふたりもさることながら、これまでにない演出に疑問と新鮮さが入り交じりながら、不思議な感覚で視聴。
これほどまでに始終演出が気になって視聴した作品ははじめてかも。
まず、序盤からロマンスも不可解な事件解明も、12話編成でもっとスピード上げたほうがよいのでは、と疑問に思いたくなるほどに淡々と進行。
退屈気味なところに、突如サスペンス要素で盛り上がりを見せそうになるが、やはりそうでもない微妙さで、可もなく不可もなく進むテンポ。
スピード感に欠けるのでひと休みするが、何となくまた気になってみてしまうの繰り返し。
ワンシーンはとても繊細で丁寧に描かれているので、もったいなさばかりが目立ったが、終盤の集大成のような追い込みと、穏やかな住民たちに、この独特のテンポバランスの意味がわかったような気がした。
心臓には悪いほどではないが、肝を冷やすような怖さもある、フツーの生活で誰もが犯しているであろう罪。
誰もが善人でも悪人でもないような、視聴者のとらえかたに委ねるような演出。
ロマンス重視と思いきや、特別感なくとも心に突き刺さるものがあり過ぎ。
序盤の星1つが3つに急上昇するほどの余韻、最後まで通してから評価しないとよくないと改めて痛感。
時代劇ではこれでもかというほど輝くヨ・ジング、実は現代劇ではイマイチさを感じる場面も少なくないのですが、今回はヒロインのうまさもあってか、これまでで一番しっくりきたかも。
ちょい悪イメージが強かったムン・ガヨンですが、主演級になってからはソ・ジヘのように穏やか女子の役も多くなり、今回も守りたくなるような可愛さと芯の強さを秘めた素敵女子でした。
途中挫折する人も多そうだし、好みが大きく分かれるであろう作品。
演出は「彼女の私生活」では魅了し、「ディア・マイ・フレンズ」では挫折させたホン・ジョンチャン監督。
「ディア・マイ・フレンズ」も、最後まで視聴したら評価の高さがわかったのかもしれません。
「LINK:ふたりのシンパシー」キスシーン
冷たくしてもどこか温かく、深いつながりを感じさせるケミが最高だったゲフンとダヒョン。
別れのキスでさえ、理解とやさしさであふれるふたり。
ホン・ジョンチャン監督、今回もキスシーンの演出は極上でした。
- 9話:感情リンクで惹かれ合うファーストキス
- 11話:桜の木の下ゲフン誕生日ダヒョンへおでこキス
- 15話:別れを告げるゲフンへのキス
- 最終話:入院中のダヒョンヘおでこキス
- 最終話:雨の中ゲフンの求愛キス
「LINK:ふたりのシンパシー」OST
OST Part.6:「LINK」MeloMance
「ユミの細胞たち」「私たちのブルース」「社内お見合い」とOSTに引っ張りだこのMeloMance。
「彼女の私生活」OSTハ・ソンウン「Think Of You」のような甘美で、9話など数々のキスシーンを彩った名バラード。
OST Part.4:「Pit a Pat」スングァン(SEVENTEEN)
「青春の記録」「都会の男女の恋愛法」に続き、ナム・ヘスン音楽監督と三度目のタッグのスングァン。
高音キーではないですが、やさしく囁くような歌声が、心に染み入ります。
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